●こんなお話
宝石強盗と追う刑事と保険屋の話。
●感想
アメリカ西海岸を南北に走るハイウェー101号線沿いで、宝石が消える強盗事件が4年にわたり発生している。犯人はデーヴィス。ロサンゼルスの宝石店や輸送ルートを狙い、事前に警備体制や移動経路を調査し、短時間で犯行を終えて痕跡を残さず逃走してきた。暴力は極力使わず、無駄な殺傷を避けるやり方を貫いている。
ロサンゼルス市警のルー刑事は、現場の位置と時間帯を地図上に並べ、101号線沿いに集中している事実に着目する。組織犯行と見る上層部に対し、単独犯が長期にわたり同じ手口を繰り返していると主張し、独自に捜査を進める。過去の保険請求記録や盗難品の流通経路を照合し、犯行の裏に一貫した計画性があると断定する。
十分な資金を得ていたデーヴィスは、さらに大きな獲物を求める。標的は高額宝石を扱う保険案件。保険会社に勤めるシャロンに接触し、内部情報の提供を持ちかける。シャロンは当初拒否するが、上司からの圧力や職場環境への不満を抱え、輸送スケジュールなどの情報を漏らす。デーヴィスはその情報を基に、宝石を狙う計画を立てる。
しかし、計画には別の影が差し込む。暴力的な手口の窃盗犯オーマンが同じ宝石に目を付け、デーヴィスの動きを探り始める。オーマンは暴力を簡単にふるって宝石強盗を選択する男で、両者のやり方は対照的だ。やがて互いの存在を知り、牽制と接触が始まる。
ルー刑事は保険会社の資料を精査し、シャロンの関与を疑い、行動を監視する。デーヴィスは接触事故をきっかけに知り合ったマヤとの関係や、仲介役マネーとの確執もありつつ。
終盤、ルー刑事はシャロンから得た情報をもとに潜入捜査を実施する。取引現場のデーヴィスのまえに身分を偽って接触、そこへオーマンも姿を見せる。三者が銃を向け合い、宝石を巡って緊張が高まっていくという。
豪華キャストの存在感が強く、上映時間140分を牽引していた印象です。クリス・ヘムズワースとマーク・ラファロという顔合わせは、それだけで画面に重みがありました。
カーチェイスの場面は迫力があり、エンジン音の演出は見応えがありました。ただ、ポリシーを持つ強盗犯の人物像や、地道に証拠を積み重ねる刑事の描写については、物語としての高揚感を感じにくかったです。保険会社での人間関係や富裕層の生活に対する描写も、物語の推進力にはつながりにくい印象を受けました。
クライマックスの潜入捜査と銃を向け合う場面も、緊張感が持続せず、盛り上がりが限定的に感じられました。三者の駆け引きがもっと濃密であれば、印象は変わったかもしれません。
ス ター俳優の魅力を楽しむ作品としては成立していますが、物語や人物造形に強い吸引力を求めると物足りなさが残ります。どこに感情を預ければよいのか掴みにくく、観賞後に強い余韻が残るタイプの作品ではありませんでした。
☆☆
鑑賞日:2026/02/15 イオンシネマ座間
| 監督 | バート・レイトン |
|---|---|
| 脚本 | バート・レイトン |
| 原作 | ドン・ウィンズロウ |
| 出演 | クリス・ヘムズワース |
|---|---|
| マーク・ラファロ | |
| バリー・コーガン | |
| モニカ・バルバロ | |
| コーリー・ホーキンズ | |
| ジェニファー・ジェイソン・リー | |
| ニック・ノルティ | |
| ハル・ベリー |

